• こころ館研究員

ママファシリテーター養成講座がスタートしました!


 新講座、始動。

 わたし研究のメソッド「自我錨着法(Self-Anchoring Method, 通称SAM)」を取り入れたファシリテーション指南、その名も「SAMファシリテーター養成講座」が3月20日にスタートしました。

 「ファシリテーター」といえば、会議や話し合い・ワークショップなど、人が集まった場面で進行役をする人のこと。学びの場においては “他者の成長を援助する人”とも表現することができます。そんなファシリテーターの育成を、小学校で、しかも在校生のお母さんを対象に届ける、という何ともレアな試みに挑戦させていただくことになりました。

 今回の舞台は、松原の所属する京都教育大学附属京都小中学校。以前行った過干渉改善ワークショップ「ママ朝カフェ」の参加者にお声がけし、第1回目の講座には有志の11名が集結しました。

当時のママ朝の参加者は13名。うち1名は仕事の都合で断念、また1名は今回だけ欠席、ということで、ほぼフルメンバーが勢ぞろいです。(自由参加ですよ、念のため。)


 正直なところ、講座の告知をメーリングリストに流した時は「まぁ、5人ぐらい反応もらえたら御の字かな」と控えめな期待をしていたのですが、蓋を開けてみると「ぜひ参加します」「楽しみです」など続々と参加表明が集まりました。なかには「祭りが始まるぞ〜!」(!?)という鼻息の荒いコメントも。母、やる気です。

 仕事でファシリテーターをしたことがある人、ファシリのふぁの字も知らなかった人と、状況は様々ながら「この仲間でまた集まりたい」そして「自分のやってきたことを役立てたい」という気持ちを原動力に皆さんこの日を迎えたようです。

 第1回目となる今回は、基本となる「ファシリテーターの心得」についてレクチャーを行いました。まず講師の松原が「SAMファシリテーターとは」をお題に30分ほど解説。SAMを経験したからこそできる“マインドフルなファシリテーター”の心得をお伝えしました。


 SAMとは、本来感(=自分らしくある感覚)を生み出す手法として開発されたメソッドのこと。マインドフルネスとリフレクションを繰り返し、ありのままの自分をさらけ出せる状態になることで、自他受容が起こり本来の自分である感覚が高まるということがわかっています。さらに、自分が満たされることで他者に対する思いやりや優しさが自然にあふれてくる、という傾向があることも見えてきました(ちなみにSAMは、松原の体験をもとに開発したメソッドです。昨年SAMの効果をテーマに修士論文を書きました。参考までに)。


 SAMファシリテーターは、良いも悪いも受け入れたありのままの自分で現場に臨みます。自分の内面をありのまま観察できる状態になった人がファシリテーターになることで、現場で様々な意見が出てもジャッジせず平等に受け入れることができるようになるのです。

 またSAMファシリテーターは、その場に自分はどんな貢献ができるのか、どうしたら場がもっとよくなるのかを、自分の内面の動きを感じ取りながらファシリテートしていきます。つまり、自分の気持ちと場の空気の両方に意識を向けて全体をデザインできるのがSAMファシリテーターの特徴なのです。


 ママ朝カフェで知らず知らずのうちにSAMを経験していた受講生の皆さん。これまで起きたことの道理がわかったようで「そういうことだったのか〜」と頷きながらメモをとられておりました。

 座学の後は実践編!3人一組でインタビューワークにトライしました。用意した6つの質問をもとに、問いかける人・話す人・記録観察する人に分かれてQ&Aしていきます。



 その後、1分間のマインドフルネスを挟んで、質問から気づいたことの振り返りを行いました。記録観察する人は、話の内容・話し手の表情や仕草・気持ちをオープンに出せているか等、気づいたことを紙に書き出していく係です。これを人数分繰り返し、自分の気持ち・相手の様子の両方に注意を向ける練習をしていきました。


 終了後は全員で輪になって、自分が観察した内容をシェア。「心が穏やかになった」「落ち着いて話せるようになった」また「表情が柔らかくなった」など、マインドフルネスの効果を実感したという感想が多数あがっていました。


 さて、今回のシェアタイムから新たに加わったのが時間制限。話し始めて1分経つと終了の合図が鳴るようになりました。タイムキープを行うのもファシリテーターの重要な役割。時間の感覚を体で覚えていきます。

 計ってみるとわかるのですが、1分というのは意外と長いのです。最初は時間をオーバーしたり短すぎたりと、戸惑う様子も見られましたが、終盤に近づくにつれ皆さん感覚をつかみ対応できていました。1分ぴったりでまとめる方も複数おられました。いやはや、皆さん飲み込みが本当に早い。


 実は受講生の皆さんは、今年5月に開催される、近畿国立大学附属学校園PTA連合会が主催する実践活動協議会にて分科会ファシリテーターとしてデビューすることが決まっています。テーマやプログラムも自分たちでデザインするのが今回のミッション。

 「自分の学んだことが少しでも役に立てるのなら頑張ります」。そんなピュアな気持ちをお持ちの皆さんなら、参加者同士が本音で話せる、安心安全な学びの場を創り出すことができるのではないかと期待は高まるばかりです。

次回の講座は4月17日です。ママファシリテーターの挑戦は続く!


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