代表挨拶

わたしについて学ぶ

子どもの頃、「なぜ人はせっかく生まれて来たのに死ぬの?」という疑問が頭から離れない時期がありました。そんなわたしは大人になり、せっかく生まれてきたからには、自分自身の可能性を発揮し「生まれてきて良かった」と思える人生を送りたいと考えるようになりました。それが自分自身の命に対する敬意であり、自分自身の人生に関わる周りの人に対しての恩返しにつながるのではないかと思ったからです。

 

そんなわたしの想いから生まれたのが、こころ館であり、「わたし学」でした。

 

「わたし学」では、その人が本来もっている可能性や力を十全に発揮して生きられるよう、あらゆる角度から自分自身について研究していきます。まずは自分自身の人格を磨くことが基軸であり、その上で地域、組織、社会をよりよくしていく人に成長するという考えのもと、わたしについて学ぶ機会を「わたし研究室」と名付け、企業、学校、地域などのさまざまなセクターに人材育成プログラムをご提供してきました。

 

全ての人が本来の可能性を発揮できる社会を目指す

 

現在わたしは、ソーシャル・イノベーション研究を行っています(※1)。ソーシャル・イノベーションとは、社会の問題に対して変革的な解決を示すことです。こころ館では、社会における個人と他者との関係性の変化に着目し、「わたし学」という視点からソーシャル・イノベーションを重視した組織や地域の活性化に取り組んできました。そして実践での知見をもとに、個人の発展を基盤とした内発的イノベーション論(※2)を構築し、研究を深めています。

 

人口減少・過疎化が進む日本社会において、個人のなかに眠らせてしまっている可能性をいかに引き出すかが今後重要な課題になると考えられます。

 

全ての人には何かしらの可能性が必ずある。

 

その視点に立って考えたとき、「日常の忙しさのなかで自分を忘れてしまっている人」、「人に合わせてばかりいて自分らしさを見失っている人」、さらに「今の自分で満足だと思っている人」のなかにも眠っている可能性をいかにして引き出していくのか。一人ひとりの可能性を信じ発掘するのが、こころ館が提供する「わたし研究室」という研修サービスです。

 

これまでわたし研究に取り組んだ皆さんは、自分の中に眠っていた挑戦したいことが明らかになり、自分の内から湧き上がった動機から、人や組織、社会のためにその力を活かすようになりました。また、自分が充たされることで、互いに支え合って成長する関係性をつくりだしていきました。こころ館のわたし研究は、個人の発展を通じて人と人との間に豊かな社会関係資本をつくる人材育成事業なのです。

 

多様性の広がる現代社会において、ひとりの変化が人や社会に大きく影響するということをわたしたちは気づき始めているように思います。

よりよい社会をつくるために、一人ひとりが十全に自分の可能性を発揮し本質からつながりあえる人間関係を築くことを、これからもわたしたちは目指していきます。

​Akemi Matsubara

松原明美

一般社団法人こころ館代表理事

1967年京都生まれ

内面教育コンサルタント

京都教育大学附属京都小中学校スクールセラピスト

同志社大学大学院総合政策科学研究科

ソーシャル・イノベーションコース(後期課程)

マインドフルな生き方を習慣化するセラピーを専門とする。2007年より京都教育大学附属京都小中学校のスクールセラピストとして勤務。家庭と学校を繋ぎ、子どもや保護者の課題解決に取り組む。2013年、一般社団法人こころ館を設立。「わたしを研究する」をテーマに、組織・学校・地域など多様な世代にワークショップを展開している。

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※1 同志社大学大学院総合政策科学研究科ソーシャル・イノベーションコース後期過程に在籍(2017年〜現在)。

※2 鶴見和子の内発的発展論の理論から個人の発展に関する要素を抽出、個人の内発的発展として概念整理を行い、東南アジアの開発僧による個人の「心の開発(かいほつ)」を基軸とした地域づくりの事例を参考に、内発的イノベーション論の構築を行った。地域、組織、教育現場をフィールドに、ひとりの内面から起こるソーシャル・イノベーションの実践的研究に取り組む。